シルコ旅行記 〜讃岐うどんと仏生山温泉編〜

いつもの作風?とは打って変わりますが、今回からは番外編。ガリバー旅行記ならぬシルコ旅行記をお送りして参ります。

 

今回旅を共にするのは友人S。

Sは高校時代からの友人かつ部活の同期で、毎年9月下旬に行われる某音楽フェスに合わせて我が家に遊びにくるのが恒例になっています。前回、私の住んでいるところはほとんど案内し尽くしたし、今回はついでに旅行に行っちゃおうという作戦です。地元から神戸空港へいい感じの便が乗り入れていたので、実家に帰るついでにそこから神戸に飛んでくればいいじゃん!という話から旅の計画は始まります。

 

神戸空港経由で遊びに行きやすい場所・・・瀬戸内

そのまま香川でうどん食べたら最高じゃん?

という安直な考えから目的地を設定したものの、神戸で待ち合わせをするととにかくタイムロスが多い。のんびりしたいけれど、せっかくの貴重な夏休みを1時間足りとも無駄にするわけにはいきません。そのため、まる1週間程度時間を取り、お互いのプランを持ち込み、プレゼン大会を開催しました。電話で所要時間1時間の打ち合わせ。満場一致(2人だけど)で目出度くシルコ案が採用されました。題して、夏休みだョ!高松空港で現地集合!

 

当日

友人Sは東京近郊に住んでいるため、在来線を乗り継いで羽田空港から高松空港へ。一方のわたしは、在来線で神戸舞子駅まで行き、高速バスに乗り換え、さらに高松市内から高松空港へのリムジンバスへと乗り換えます。

 

7時半頃、ようやく舞子駅へ到着。

JR神戸線神戸駅から先に行くのは初めてだったのですが、須磨駅あたりからぱーーーーーっと景色が開けて、綺麗な海が見え、内心は(写真、撮りたい!)という気持ちでいっぱいでしたが、周りのサラリーマンを見ていたらそんなこと私には出来ませんでした。

 

舞子駅から10分弱歩いて行くと、バスターミナルのふもとに到着。地図が結構複雑で、無事にたどり着けるかな……と心配していていましたが、モーマンタイ。随所にわかりやすい案内表示がありました。駅まで着いてしまえばこっちのものなので必要ないと思いますが、心配性な人間にとってはこのまとめが分かりやすい&あると安心です(高速舞子(こうそくまいこ):バス停マップ)。

 

エスカレーターを登った先には、待合スペースが。自販機や綺麗めなお手洗い、ベンチなどが並んでいます。ここ、ビルでいえば10階?くらいの高さにあるので、景色がめちゃめちゃ良いのです。ガラス越しだけどやっと海が撮れた!

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さらに上へと上がると、バスターミナルがあります。

高速舞子バス停から明石海峡大橋は目と鼻の先です。※安全な場所から撮りました

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そして、あまりにもターミナルが混雑していたので行き先は確認できなかったのですが、おそらく淡路島行き?のバスが通勤客でめちゃめちゃ混んでいました。神戸に住んで、淡路島に働きに行くってありなんだなあ。淡路島には今年の2月に初めて行ったのですが、住みたいくらいに素敵な場所でした。むしろ淡路島に住んで、神戸に通勤するっていうのもありなんだろうな。

 

高松行きの高速バスの乗車率は30%程度で、2席を独占する感じで座ることが出来たので、ここでしばらく仮眠を取ります。あっという間に高松市内に到着し、県庁通りバス停で下車。下車したバス停は高松駅方面なので、横断歩道を渡って向かいのバス停で高松空港行きのリムジンバスに乗り換えます。そして、11時前、無事に高松空港へ到着!

 

ちゃちゃっと歯磨きやお化粧直しを済ませ、Sの到着を待つ間にあらかじめ予約していたレンタカーのカウンターで送迎をお願いします。レンタカー屋の強めなお姉さんが次々と呼び出しをしてくれるのですが、私たちと同じ便に乗るはずの方が一向に現れないようでイライラしているのがこちらに伝わってヒヤヒヤ。わたしはすぐさま送迎車にライドオンできる臨戦体制でしたが、到着ロビーの扉の向こうにSが確認できているものの、荷物が一向に出てこない…。お姉さんの圧を感じつつも、結局カウンター前に姿をあらわさなかった同乗予定者のおかげで、なんとかSと合流して送迎車に慌ただしく乗り、旅が始まりました。関東の片田舎で育った私たち、いまでは香川で現地集合するようになったなんて、なんだかちょっぴりしんみりしちゃうなあ。

 

カウンターの強めお姉さんからバトンタッチし、また別の強めお姉さんが颯爽と運転するマイクロバスでレンタカーの営業所に到着。レンタカーに乗り換え、いざ朝うどんへ。

一発目は香川といえばここ、山越えうどん!早めのお昼を食べに来たであろうサラリーマンやバリバリ観光しに来た人など、客層は様々です。

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うどんや天ぷらを購入すると、通路が奥に繋がっていて、棚の上にお出汁などが置いてあります。

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山越えうどんでは、月見(冷)の小とちくわ天を注文(計350円)。あとあと気付いたんですが、山越えの一番のウリは釜玉なんだそうです。山越えうどんに来るのはこれで3度目なのですが、私未だに釜玉を注文していません。だって冷が好きなんだもん……(暑がりだし)。でも、今度こそは釜玉を食べよう!と心に誓います。

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お互いに約4〜5時間の移動を経て、今日初めてのまともな食事ということもあり、ほぼ無言で無心にうどんを啜ります。表面のつるっとした感じと、強いコシのある麺。これぞ口の快楽(あれ?どこかで聞いた事のある台詞)。香川ではないですが、東京の神保町にある丸香といううどんとこの山越えうどんがわたしの中でうどん界のツートップです。

 

朝一のうどんに満足し、20分ほど車を走らせ坂出市へ。山越えうどんとともにどうしても行きたかったお店がこのがもううどん。こちらも地元の方から観光客まで幅広い人で賑わっています。

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山越えうどんと違い、サイズ的にはかなりコンパクトなお店で、サクッとうどんを注文して外のベンチで食べるのががもうスタイル。お店に立ってもう50年!という雰囲気の醸し出されたおかあさんがお会計をしてくれます。香川のうどん屋さんは閉店時間が午後1時や2時など早いところが多く、がもううどんもその一つだったのですが、どうしてもこの一杯が食べたかったので本当に嬉しい!

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うどん小とお揚げさん(計250円)。かけ出汁はあえて少なめで…と言いたいところだけど、適量がわからず、お出汁サーバーから自分でかけた量が少な過ぎた。ちなみに、ネギを載せなかったのもあえてではなく、場所が分からないまま外に出てしまっただけです。

お出汁、もうちょっとかけたほうがよかったかな?とちょっぴり後悔したのもつかの間で、お揚げさんの甘じょっぱいお汁が美味しーーーー!じんわり染みて来るお出汁だけでうどんが食べられるのです。麺はもっちりしてるのに固くなく、でもブツッと切れるわけでもない、同じうどんとは言え山越えうどんとは似ても似つかない、新たな食感に出会いました。

 

この辺りで私たちのうどん欲もようやく収まってきて、ちょっと甘いものが欲しいな〜と思ってきたタイミングでブレイク。同じく坂出市にある、創業200年を超えるところてんの老舗、清水屋さんへ。わたしはきな粉と黒蜜のかかったくずもち風のところてん、友人Sはシンプルなところてんを注文。300円の小皿でも結構ボリューミー。でも、カロリーはほぼゼロなのでありがたくペロッと頂きます。

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ところてんをお店で食べるのは初めての体験。この日は9月下旬といえど、夏のような暑さだったので、涼を取るのにちょうど良かった。すぐお隣に墓地が並んでいるのは行ってみてびっくりでしたが、敷地内に綺麗な池があり、色んな意味で涼しげな場所でした。

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お腹もいっぱいになり満足したところで、仏生山温泉へ。

旅の目的と言えばとにかくその土地の食べ物を食べることに収束してしまいがちなのですが、本日のメインはこれ!と言ってもいいくらいの最高な温泉です。まるで美術館のように洗練されたデザイン。写真を取るのが野暮にすら感じてしまう。

香川に来てここに来ない手はない!というほど、心からおすすめしたいスポットです。

busshozan.com

お湯の温度は熱めなものから低温の炭酸湯まであるので、サーキットのようにぐるぐると浸かるお湯をかえながら、のんびり疲れを癒しながら話すにはカフェよりも丁度いい。話題はもっぱら自分たちの健康の話で、そろそろ検診とかちゃんといかないといけないねーみたいな話ばっかり。あとは脱毛とか高校の同期の話とか……これだけ見るとかなり女子旅っぽい。

 

たっぷりまるまる2時間温泉に浸かり、仏生山温泉を出発し、地元のスーパーでうどん醤油などを購入。高松駅近くの店舗でレンタカーを無事に返却し、今夜のお宿へと向かいます。 

 

本日のお宿はTEN to SEN cocohttps://tentosen.jp)。

TEN to SEN というゲストハウスの姉妹店で、こちらのみ女性専用です(cocoにはスタッフが常にいないため、チェックインは本店までしに行く必要があります)。

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今年オープンしたばかりということで、めちゃめちゃ綺麗でオシャンティーな雰囲気。

6部屋中1部屋はツインルームになっており、私たち2人はそのお部屋に泊まりました。

 

宿について即スーツケースおっ広げ大会が始まったため、ベッド周辺の写真しか撮れていませんが、シンプルで居心地のいい空間。これで1部屋あたり8,000円。

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Booking.com経由で2,000円割引で予約出来たので、1人3,000円です。超安い。ゲストハウスだと通常、5,000円くらい出さないと個室には泊まれないので、かなりお得なのに設備は新しく清潔に保たれていてツルピカ。バスルームや洗面所、トイレなどは共有になりますが、全6部屋ということもあり、かち合うことはほとんどありませんでした。ゲストハウス初心者の方とっても、ハードルが低めでおすすめです。ちなみに、Sはゲストハウスが初めてでしたが、最高じゃん!これで三千円?全然良くない?と感動していたのでよかった。

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ただし、建物の1階が居酒屋さんになっているので、深夜まで人の声が響いていたのだけが難点。でもベットサイドには上質な耳栓があるのでご安心を。

ちなみに、Booking.comで近々宿を予約する方がいたら、このクーポンコード【4E286983】で¥2,000円引きになるのでよければ使ってくださいね(ちゃっかり宣伝)。

 

 

荷物を整理してお酒を飲みに、夜の高松駅周辺へ。

f:id:uminekoblues:20191003220414j:plain宿から高松駅方面へ向かって散策していて特徴的に感じたことは、居酒屋やスナック、ちょっと怪しいお店がごちゃ混ぜに点在していることです。よくある街の構造として、夜のお店ってそれはそれでぎゅっとまとまっていることが多いイメージなのですが、高松駅の近くではひと区画歩けばその辺にちらほらボーイのお兄さんが立っていて、私にとってはちょっと異様な光景でした。

 

高松中央商店街、どうやら総延長は2.7kmと日本最長のアーケードなようです。行き帰りとぐるっと一周する形で商店街を歩きましたが、広い商店街なら寂れている区画があってもおかしくないはずなのにそんなことはなく、全体的に活気のある雰囲気を感じました。8つの商店街からなる高松中央商店街ですが、その中でも丸亀町商店街は平成に入ってから再開発が進めらていて、7街区のうちすでに4街区が事業を完成されているらしいのです。(参考:知っておきたいこれからのアーケード ~高松中央商店街をソト視点で歩く~ | ソトノバ | sotonoba.place

 

私の地元の商店街も一時は寂れてしまいましたが、地場の広告会社が中心となって、広報紙を発行したり、飲み歩きイベントやファーマーズマーケットを開催してめきめきと復活しています。全国各地に多く存在する素敵な商店街も、新たな形で生まれ変わりつつ、後世に存続して行ってくれたらいいなと願っています。

 

この日最後の晩餐は、その商店街の中にある居酒屋さんでご当地料理の骨付鳥やいりこ出汁の効いた香川おでん、香川の郷土料理のしょうゆ豆などをツマミにおビールをたらふく頂きました。

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香川の人は甘じょっぱいものが好きなのかもしれない

 Sとふたりでしっぽりお酒を飲むのも久しぶりだったので、話に花が咲いた夜でした。

(瀬戸内編へと続きます。)

 

写真:著者撮影(Olympus E-M10 Mark IIIを使用)