シルコ旅行記 〜オリーブと醤の島 小豆島編〜

 初秋の高松&瀬戸内旅行の記事を書いたものの、気づけば更新したのが40日前…… 忙しさにかまけてサボっているうちに季節が変わってしまったけど、最後まで書くぞ。半分意地ですが、「小豆島気になってた!行ってみたい!」という方や、次の旅行先を検討中の方の参考になれば幸いです。

 

過去記事(1日目&2日目)はこちらからどうぞ。

misoshiruko.hatenablog.com

misoshiruko.hatenablog.com

本来は、

  • 1日目:高松 うどん&仏生山温泉
  • 2日目:直島 ノープラン
  • 3日目:豊島 島キッチン→小豆島 エンジェルロード...etc

というプランでしたが、後半にかけて天気が崩れる予定だったため、1日目の仏生山にて、3日目の予定を立て直すことに。直島⇆豊島、豊島⇆小豆島の船が止まる可能性もあったため、思い切って3日目は小豆島オンリーへと変更しました。

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旅の計画中っぽい一枚(仏生山温泉にて)

高松からオリーブの島・小豆島へ

3日目の朝。朝早くからやっていた宿近くのカフェでトーストとホットコーヒーを頂き、一旦高松港へ戻るべく、宮浦港から高松行きのフェリーへ。

さよなら直島、またね赤かぼちゃ。

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あいにくの曇り空

高松港に着き、小豆島行きのフェリーの時間まで1時間弱の空き時間があったので、四国ショップ88にて各々お土産購入タイム。ちなみに、港から徒歩で5分くらいのマリタイムプラザ高松というビルに入っています。四国のお土産はほぼ網羅してるんじゃないか?ってくらいの品揃えで、四国だけでなく小豆島のお土産もフライングゲットできちゃう。控えめに言って最高。職場(ぶっちゃけどうでもいい相手)向きのお土産も選択肢がかなり多いので、ここで買ってしまえばお土産問題はすんなり解決します!すでに前日に地元のスーパーでもご当地品(出汁など)をゲットしていたので、香川のうどん醤油や小豆島産のお米で作った日本酒などを購入。

 

これから向かう小豆島はオリーブが名産のため、店内の隅っこに置いてあったご当地ドリンク自販機の「オリーブ茶」をせっかくなので移動用として買ってみました。コラーゲンとポリフェノールが豊富なんですって。一口味見してみたら、

ヤマヒサ オリーブ茶 280mlペットボトル×24本入

にっっっっっっっっっっが。うん、健康に良さそうなお味。このあと350mlを飲みきるまでに苦しむのであった……良薬は口に苦し!

 

待合所でチケットを購入して、いざ小豆島行きのフェリーへ(片道:700円)。

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高松⇆直島間をつなぐフェリーと違い、船内は結構レトロな雰囲気。ソファの布張りからですら時代を感じられて、すごくいい。奥の売店にはおばちゃんが立っていて、あったかいものも食べられます。乗船率は低めだったため、L字型のソファに座ってバスの時間などを確認しつつまったり。ただの妄想なんですが、逃走しながら旅しているサスペンスドラマの犯人みたいな気分になりました。伝わりますでしょうか?

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ヨットがたくさん見える もうすぐ小豆島だー

小豆島の池田港に到着。その前に寄ったのが直島港や高松港だったせいか、かなりコンパクトな印象を受けました。フェリー発着所のすぐ目の前にある案内所で「小豆島フリー乗車券」を購入(¥1,000)。一枚で一日小豆島内のバスが乗り放題なのが嬉しい。

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小豆島は直島や豊島とは比べものにならないくらい広く、車orバス移動が必須と言ってもいいと思います。最初レンタサイクルを考えていた浅はかな自分を恥じたい。旅直前になって「小豆島思ってたよりも大きい!フェリー乗り場までの交通手段ない!レンタカー予約してない!どうする??徒歩?!??8時間???!?」的なノリで合流しつつ、落ち着いて考えてみたら、半日はバスが一番コスパが高いことがわかりました。路線にもよりますが、坂手線(土庄港〜坂手港行き)は約30分に1本のペースで来るため、計画的に使えば、1日でも3スポットくらいは回れそう。なお、この日は瀬戸内旅最終日で、坂手港から神戸行きフェリーに乗る予定です。

 

池田港の敷地内にある産直市場を物色しつつ、バス停へ。港に到着したのが12時すぎ。腹が……減った。

 

お昼ご飯を目指して、オリーブ公園へ。この旅、2泊分(友人に至ってはさらに多い)の荷物があったのでスーツケースだったのですが、小豆島では荷物と共に移動しなきゃならないことを全く念頭に入れていなかった。オリーブ公園は斜面にあるため、上り登りがネックでしたが、バスがサン・オリーブの前まで上がってくれたのが救い。

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「サン・オリーブ」バス停からの景色 グリーンのポストが可愛い

(オリーブ畑はあとで堪能するとして)まずはランチ。オリーブ公園内にあるカフェオリヴァスにてチリンドロンライスなるものを食します。ワンプレートで¥1,320円なのでちょいお高め…ですが、こういう洒落た飯は普段あまり戴かないので、たまにはいいかなー。チリンドロンライスは鶏肉と野菜をトマトソースで煮込んだスペインの郷土料理だそうです。「洒落乙ランチは量が少ない」という固定概念がありましたが、かなり満足でした。特に、右側に乗ってるポテサラみたいなのがすごく美味!友人が食べていたガスパチョスープも美味しかったなあ。朝トースト一枚で腹ぺこだったので、時間が許せば追加オーダーしたかったくらい。

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腹の虫も収まったところで、オリーブの写真を撮ったり、実写版の『魔女の宅急便』のロケに使われたという雑貨屋さんに寄ってハーブティーや雑貨を物色したり。スーツケースをゴロゴロと引きながらアラサー2人が坂を上り下りする様子は滑稽だったに違いない。瀬戸内旅、バックパックの方が雨や坂などを気にしなくていいかもしれません。

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でもオリーブは綺麗

オリーブを前面に押し出しているだけあって、オリーブ公園だけでなく、小豆島の至る所でオリーブが見られます。港付近では街路樹代わり?に植えられていたり、バスから外を眺めている間、田舎の景色でいえば柿の木くらいの頻度でオリーブオリーブオリーブ…… 小豆島に来るまでは、小豆島=猫島だと勝手に思い込んでいたんですが、猫には一匹も遭遇しませんでした。あれ?

 

バスの時間まで40分くらいは余裕があったので、海の方に下がり、これまたお洒落なカフェToday is The Dayにてレモンソーダを頂きます。モヒートみたいにミントが入ってるのが嬉しかったー。秋なのに暑すぎてバリバリ半袖ワンピースだし、さらにはスーツケースを引いて坂を移動して体力を消耗していたので炭酸が染みる。かつては海の家だったということもあり、すぐ目の前が瀬戸内海なのが素敵。テラス席からずっとこの穏やかな海を眺めていたい。

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この日は当初雨予報だったので、朝一はレインブーツを履いていたのですが、海に入るためにバス停でビーサンに履き替えていました。朝の自分、Good job!雨はおろか、小豆島に近づくにつれてみるみるうちに天気が良くなっていき、海に着く頃には日差しすらまぶしくなっているではないか。秋を意識したテラコッタのネイルも映えます。季節感ごちゃごちゃだけど、心持ちが大事。

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紅葉と桜と海はどうしても足元を撮りがち

おそらく今年最初で最後の海水浴になりました。足湯的な感じですが。どうでもいいけど、私は淡水派なので、湖とか川が好きです。知らんがな。海ってなんか怖いんですよねー。

 

小豆島の醤(ひしお)の郷

淡水トークはどうでも良くて、坂手港方面へ少しずつ駒を進めていきます。

『オリーブ公園口』から約15分バスに揺られ、『丸金前』バス停で下車。

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バスを降りると、そこは醤油の香りでいっぱいだった。マルキン醤油でございます。

あたり一帯が醤油の製造所になっているため、どこを歩いても醤油の香りがぷんぷん漂ってきます。マルキン記念館なるものがあり、創設時のレシピが飾られていたり、醤油を造るための大きな樽が置いてあったりと、その名の通りマルキンと醤油の歴史が学べる施設です。醤の郷の暖簾をバックに小さな樽から顔を出せたり、門のように置かれている大樽をくぐれたり、写真が撮れる映えスポット?などもちょいちょいあります。(自称顔はめパネラーなので本気で挑みましたがここは割愛。)

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工場見学といえば、わたしの地元は納豆が有名で、小学生の時に探険バックを持って納豆工場見学に行くのがお決まりなんですが、豆を蒸す香りが思い起こされて懐かしい気持ちに。まだ発酵してないから全然臭くないはずなのに、クラスメイトが「くっせー!」と騒いでる中でひとり、口には出せなかったけど(なんか落ち着く良い香りだなあ……)と思っていたのを思い出した。この辺一帯に漂っていた香りは、その時に嗅いだものよりも深みがあって濃厚な感じがしました。芳醇な大人な香りというのか。

 

小麦と塩、温暖な気候と醤油造りに最適な条件が揃っていたことで、小豆島では醤油造りが発展していったそうです。小豆島内にはマルキン醤油以外にも醤油蔵や佃煮工場があり、総称して「醤の郷」と呼ばれているんだそう。エリアが違ったので今回は行けませんでしたが、ヤマロク醤油ではもろみ蔵見学ができるらしいので、今度はレンタカーを借りて是非行きたい。

yama-roku.net

 記念館を鑑賞しつつも、売店コーナーの閉店時間(16時)が気になってしまい、そそくさと記念館を退散し、閉店10分前にギリギリ入店。前日の夜、直島の居酒屋さんで出してもらったもろきゅうが美味しかったので、どうしてももろみをゲットしたかった。それに加え、お目当てだった醤油ソフトでブレイクタイム。これがまたたまらん美味しさなのです。「塩キャラメル」みたいな甘じょっぱさと、一口食べる毎に醤油の風味が口の中に残る感じがなんとも言えない美味しさ。これ、市販で買えたらいいのになあ。おそらくコーヒー味のアイスが好きな人は確実にハマるやつです!

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丸金での滞在時間は1時間とコンパクトに。西日の射すバス停の向かい側に木のベンチがあったので、オリーブ公園で友人が買ってくれたオリーブチョコを二人でぱくぱく食べながら座ってバスを待ちます。オリーブチョコ、チョコレートなのに不思議とさっぱりしていて美味。友人は1日の食事を全てカロリー計算するほど(しかも旅行なのに体重計持参)体調管理にストイックなのに「こんなに食べていいの?」と私が心配してしまうほど気に入って食べていたのがおかしかった。それくらい美味しいのでこちらもオススメです。オリーブ茶の最後の一口を飲んで苦い顔をした私を見て友人が笑い、つられるように二人で爆笑したのはなんか優しい時間だった。時々センチメンタルになる。

 

バスに乗り、5分くらいで坂手港に到着。待合所でフェリーのチケットを購入します(土日祝料金で2,490円)。

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バスに乗っている時、小学生の女の子が乗っていたのだけれど、いずれその子が大きくなったらこの港から神戸の街に出て行くんだろうなーなどと勝手に妄想してしまった。島で育つってどんな感じなんだろう。高速バスで地元から東京に行くよりも、船で地元を出ていくのってより心にくるものがありそう。と夕日を見たらしんみりしてしまった。

 

フェリーまであと1時間。夕方から空いているまめまめビール気まぐれ屋台で贅沢にビールを頂きながら時間を潰します。まめまめビール、小豆島の地ビールだそうで、最後まで地元のものを堪能することができてよかった。友人は赤ビール、私は黒ビールを頂きました。ピクルスやパスタを揚げたおつまみもあって充実。1時間もあっという間でした。

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www.mamemamebeer-shodoshima.com

 

3日間の高松・瀬戸内旅も終盤。神戸・三ノ宮行きのジャンボフェリーで本州へ。

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ジャンボフェリーと言うだけあって、この旅の中で乗ったフェリーとは規模が違いました。大きなフェリーに乗るのは、北海道から乗った新日本海フェリーが最後のため、実に3年ぶり。乗船率はかなり高く、シートの上でごろ寝するおじさんや、ボックス席で談笑する大学生など客層は様々。序盤は友人とよゐこYoutubeを一緒に鑑賞しつつ、後半はガチ寝して神戸へと到着。連絡バスを使えば三ノ宮駅までたった210円で行けるので(所要時間10分)、アクセスの良さに驚きました。明石海峡大橋あたりから、船がぐわんぐわん揺れたので、3日間くらい地面が揺れてる感じがずっと続いていた。

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高松&瀬戸内旅行まとめ

  • 三日間でもぎゅっと濃縮した旅行ができる。
  • 高松のうどん屋閉店時間が早い。朝うどんは高松駅周辺がおすすめ。
  • 瀬戸内国際芸術祭期間内外、土日祝でフェリーの時刻や料金が変わるので注意。
  • 瀬戸内の島々はそれぞれ特色があって面白いので、一島1日(できれば2日)かけて回るとより濃厚な旅ができそう。
  • 小豆島は車の方が回りやすい。バスは半日だとコスパが良い。レンタサイクルは無謀。徒歩は論外。
  • 1日が濃厚すぎてブログが長くなる! 

 

以上、オミソ・シルコのシルコ旅行記でした〜!次回は飛行機でどこか行きたいな。

(長文なのに最後までお読みくださって本当にありがとうございます!)

 

写真:著者撮影(Olympus E-M10 Mark IIIを使用)