数あるテレビ番組の中で、日曜の朝にやっている『グッと地球便』という番組が好きだ。世界各地で奮闘している日本人に日本に住む家族がお届けものをするというのがコンセプトの番組。簡単に足を運ぶことのできない国々の様子が見られることや色んな人の人生を知れるのが楽しくて、毎週夢中になって観ている。
その番組には色んな親子や兄弟姉妹が出てくる。時には強い絆を感じたり、過去の不和を感じ取ったりすることもある。番組に出られている以上は良好な関係を築けているのかもしれないけれど。
前回はゲームの主人公に憧れてアイルランドで植物調査員になったという娘さんとそのご両親に密着した回だったのだけど、それがわたしの中では殿堂入りと言っても過言でないくらいの神回だった。
アイルランドで植物調査員として働く見原さん。「お母さんはピアノをやらせてくれたけど続かなかった」「お父さんは剣道をやらせてくれたけど続かなかった」「『特技は?』と聞かれたときに何もないのがコンプレックスだった」とインタビューの中で語っていた。ただ、お父さんが買ってきてくれたという『ゼルダの伝説』をプレイしている時は、主人公のリンクと同化してフィールドを駆け回っている気持ちになり、「その時何もできないというのがあったけどリンクになったときはかっこよくいろんな冒険ができる」と語っていた。
自宅での料理中、番組スタッフに「お母さんの料理好きですか?」と聞かれると、「めちゃくちゃ好きです。世界で一番おいしい」と答えていて、ワイプに映るお母さんは涙を滲ませていた。
その他にも、「何も続かないわたしを見守ってくれていた」「2人が信じてくれるわたしを信じたい」と両親に対する気持ちを話していた。
言葉ひとつひとつに両親への信頼と感謝が滲み出ていて、美しくて、そして純粋に羨ましかった。まさに、わたしが理想とする親子関係だった。
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親が子どもの行動や選択に口を出さない、というのは想像する以上に難しいことなのだと思う。わたしには子どもがいないけれど、わたし自身潔癖なところがあるので、食べものや飲みものを溢しそうになった時にすごい形相で制止してしまいそうで怖いし、自分が親の立場になった時、子どもがするひとつひとつの選択をただ見守っていられるかどうかわからない。
自分自身の親子関係の話をすると、わたしの父親は車種から職業、結婚相手に至るまで口を出してくる人だった。大学受験の受験校をエクセルでまとめて父に提出したら、赤字が入っていて、ほとんどが訂正されていた。「だったら最初からお父さんが決めたらいいじゃない!」と泣きながら怒った。父は教師なので、教師との結婚は認めるけどそれ以外は認めないと言い、教師ではない配偶者との結婚を頑なに拒否した。他にも色んなことを強制されてきたけれど、ここには書ききれない。
数年前に事が起こって、父親と縁を切ると決めた時、ついにメンタルの堤防が決壊して、およそ一年間投薬とともにカウンセリングに通っていた。話の中心は、父親の話がメインだったが、「あれもこれも指定されて強制されるのがつらかった」と話した時、カウンセラーさんは「きっとお父さん自身が不安だったんですね」と言った。「お父さんが自分自身の不安に耐えられないから、予防線を張るために言っていたんですよ」と言われて、その時初めて父親の行動が腑に落ちた。ずっと理解ができなかった父の言動が少し理解できて、カウンセリングに通ってよかったと思っている。そうか、父は不安だったのか。わたしが失敗をすることに、父自身がきっと耐えきれなかったのだろう。
だからこそ、『グッと地球便』の中で、ご両親が娘さんのことを見守っていたというのがすごいことだと思った。わたしも、あんな風に両親との関係を築けたらよかったな、と思う。わたしが失敗したとしても、わたしの人生だからとある程度放っておいてくれたらもっと失敗できたのにな、と思う。大人になってからようやく父の行動原理が分かったと言って、この世から消えてなくなりたかった自分の気持ちも時間も戻ってこないし、今から父との関係を修復するというのは幻想に近い話だと思っているのだけど、幻だと思っていた親子関係が実際に存在していたことに感動して、嫉妬するのではなくて、それを純粋に綺麗なものだと感じられたのが嬉しかった。
本当に素晴らしい回だったので、親子関係に悩んでいる方がいらしたらぜひ一度見て欲しい。









最終日ということもあってチケットカウンターはやや行列気味。滑り込みだけどなんとか辿り着けたよ。やったー!館内は基本的に撮影禁止だったが、展示の初めの部分と一部のテキスタイルは撮影可能だった。



































































