対岸の彼女 〜女の友情って難しい〜

 

先週の一件(過去記事参照)があってからというもの、頭の中がまだそのことで支配されてしまっている。考えまいと思えば思うほど頭の中を巡るので、どうにかして断ち切りたい。どうしたものか。

 

misoshiruko.hatenablog.com

  

ストレスが溜まったとき、私がまず何をやるかというと、堅揚げポテトの大容量タイプ・冷凍ピザ・チューハイのスタメンを筆頭にポップコーンやワイン、バジルソースのパスタなどの好物を準備してとにかく自分を甘やかす。一日の摂取カロリーなんて知らねえ。理学療法士の友人も、そういえば食べることが一番ストレス発散には手っ取り早いよと言っていた。

 

 

手元の準備が整ったら、自分の心情に合わせた映画を選ぶ。仕事面で自分に喝を入れたいなら『プラダを着た悪魔』や『マイ・インターン』が最高だし、スカッとした気分になりたいなら『007』シリーズを観れば間違いない。泣くほど笑いたいときは、007のパロディ映画の『SPY』やミスター・ビーン役で知られているローワン・アトキンソンが主役の『ジョニー・イングリッシュ』あたりを観るのも良い。家族関係のことで悩んでいてとにかく現実逃避をしたいときは、絶対に現実には起こりえないであろうファンタジーの世界に飛び込むようにしている。急遽にストレスが溜まっていて、思いっきり泣いて発散したいときは明らかに涙するであろう作品をわざと選ぶ。

 

 

さて、今回の私は女の友情に辟易している。何の映画がちょうどいいだろうか?

確かにスカッとしたいからスパイ映画も悪くないし、笑ってこの気持ちをすっ飛ばす?それもなんだかしっくりこ来ない。

 

PS3のコントローラーで作品をひとしきりスクロールしていたら、見つけた。『対岸の彼女』だ。

 元々の原作として小説があることは知っていたが、一度も読んだことはない。むしろこれが映画化されていたことを初めて知った。財前直見さんとあの『結婚できない男』の早坂先生役の夏川結衣さんがサムネイルに写っている。きっと間違いない。

 

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再生してみたら、結構古い。2006年の映画だ。しかも、キャストがかなり豪華。主役の二人はさることながら、香川照之木村多江堺雅人多部未華子(敬称略)・・・なんて有名俳優がごろごろ出ている。

 

あらすじはこんな感じ。

35歳の主婦・小夜子は、人付き合いが苦手で、言いたいことがあっても飲み込んでしまう性格。そんな彼女が、再就職のために訪れた会社で独身社長・葵に出会う。葵も同じ35歳。開けっぴろげでおおざっぱな性格の葵との交流を通して、小夜子は次第に心を開いていくが…。葵の高校時代の女友達との過去の経験を挟み、物語は進行していく。

(出典:https://movie.jorudan.co.jp/cinema/31942/

 

どちらかに感情移入するっていうわけでもなかったけど、幾つになったって人は孤独だし、何かしら抱えて生きてるんだよなーと思わされる。葵が高校時代に当時仲が良かった友人に対して「あなたは何不自由なく幸せに育ったように見える」と言うんだけど、その子は全然そんなことなくて、家は貧乏で妹は不良で、結局いじめられてしまう。

 

あーわかる、平気なフリして明るく振舞っている人が平凡で幸せな人生を送ってきたかって言ったら、そんなことない方が多い。返って、普段明るくひょうきんに振舞っている人の方が闇を抱えてるってこと、結構ある。分かってるようなフリして、わたしだって「あの子はきっと不幸なんて味わったことない」と思えるような人でもきっとそんなことないんだよな〜、目に見えるものだけで判断しちゃいけないんだよなって改めて思わされる映画だった。

 

 

正直、女の友情にわたし辟易してしまっている。友人関係ってこんなに難しかったっけ?そういえば、小学生の頃に複数の交換ノートをやっていたことがあって、それがきっかけで喧嘩に発展したりしたっけ。あの時初めて「あ、女ってすげーめんどくさい生き物なんだ。」って思ったのを覚えている。女同士の友情って“マメさ”が重要になってくる気がするんだけど(話をうんうん聞くとか頻繁に会ってお茶するとか…)、わたしはそういうの向いてないんだなと改めて実感してしまった。なんて言うか、何度も言うけどすごいめんどくさい。

 

映画のラストは、「もう、めんどくさい。付き合ってられない!」ってところから、「やっぱりあたし、あんたとなら何でもやっていけるよ!」ってところに復活するんだけど、わたしにそのオチは無理だ。そこまで復活できるのこそが真の女の友情ってやつなのかもしれないけど。ますます、女の友情ってなんだ?とこんがらがってしまった。

 

確かなことは「いつまでも耐えることなく友達でいよう〜」っていう童謡の歌詞があるけど、あれはとてつもなく難しいことで、かなり恐ろしいことだということ。