心の休憩場所

今日でゴールデンウィークも終わる。昼間、窓から近所に住む子供達がしゃぼん玉で楽しそうに遊ぶ声が聞こえた。でもそれも今日でおしまいだ。再開する学校が嫌でたまらない子もいるだろう。わたしが中学生の頃にも学校に行くのが憂鬱で仕方のない頃があった…

ポカリを飲めばいいじゃない

とある方のブログを読んでいて一記事の文字数の少なさに驚いた。それと同時に、「ブログはある程度文字数がないといけない」というマイルールを勝手に設定していたことに気付かされる(自分にとってのある程度という数字はなんとなく1,000字以上だった)。 …

さよならおさちゃん

12月の頭、文鳥が死んだ。その日は気持ちのいい冬晴れで、病院への道中にある山々は鮮やかに色付いていた。わたしは手術を終えた文鳥を膝の上に抱えながら外の景色を見て、こんなに綺麗な日に天国に行ってしまうことなんてないだろうと思っていたが、その日…

わたしの姉ちゃん

最近観た中でお気に入りのドラマがふたつある。『僕の姉ちゃん』と『姉ちゃんの恋人』。前者は黒木華さん、後者は有村架純さんが姉ちゃん役をやっていて、どちらも弟視点でストーリーが進んでいく。 『僕の姉ちゃん』は姉ちゃんのファッションや音楽、特に晩…

祝!はてなブログ10周年「オミソ・シルコに10の質問」

はてなブログ10周年特別お題「はてなブロガーに10の質問」。このところ更新のテンポが不整脈並みに乱れているので、流れを変えるためにお題に挑戦してみんとてするなり。だって聞いてよ、レッドスター10個だって!大盤振る舞い!!こんなの欲しいに決まって…

色々

色々とは便利な言葉で、お茶を濁したい時、抜群に効果を発揮してくれる。話せば長くなるけれどあなたに踏み込まれるにはトゥーマッチなので……という思いの数々を「い・ろ・い・ろ」の四文字に詰め込んで、これまで幾度となく笑顔でやり過ごしてきた。そして…

ラッキーカラーは白

なんだかんだ言って、人は占いが好きだ。わたしもそのうちの一人だ。友人にも、ちらほらこの前占いに行ったとか手相を見てもらったとか、駅前のあの占いの館がいいとかそんな話をたまに聞く。 でも、生まれてこの方わたしは面と向かって誰かに占ってもらった…

絆と夢の話

絆 絆という言葉が昔からキライだ。そしてそれは体育祭やチャリティーイベントでよくテーマになる。キライな気持ちを分解すると、絆自体は何も悪くない。きっとそれ自体は綺麗なもののはずだ。わたしが本当にキライなのは「強要される絆」だ。綺麗な絆は、ひ…

ファイブミニ

ファイブミニ。それは憧れの飲み物だった。 子供の頃、家の近所にふたつの百貨店が道路を挟んで向かう合うように建っていた。 片方は百貨店といっても庶民的な雰囲気で、1階にはマクドナルドが入っていた(県内初店舗らしい)。家から一番近く、母と食料品を…

桜の降る頃

生ぬるい風が吹き始めた頃、車高の低い黒塗りのセダンがEvery Little Thingの『スイミー』を爆音で流しながら走り去っていった。わたしにはまるで春の到来を知らせる鐘の音のように聴こえた。 春になると無性に聴きたくなる曲がある。JUDY AND MARYの『散歩…

咲いてても枯れてても、花

現代社会での生き方のススメとして「なるべくストレスを溜めないように過ごそう」という抽象的なアドバイスは少なくなり、いつからか「SNSから離れよう」とSNSを名指しする具体的なアドバイスが目につくようになった。デジタルでの繋がりを遮断することを目…

クッキーを食べる元旦もいいじゃない

2021年の年越しはこれまでになく地味で大人しいものだった。 大晦日はRIZINと孤独のグルメを行ったり来たりしながら蟹とビールとミックスナッツをお供に過ごす。中学生の頃、目をキラキラさせて見守っていた所英男さんが、15年の時を経てもなお戦い続ける姿…

要らない荷物は全部、2020年に置いていく。

長かった2020年もやっと終わる。例年気合を入れて頑張っていたお節作りは、もう頑張らないことにした。目標を立てて頑張ることを増やすのではなくて、無理に頑張らなくていいことを少しずつ減らしていきたい。要らない荷物は全部、2020年に置いていく。古紙…

琵琶湖の夕焼けとスラ・スラン

あれは祖父の葬式のあとだったか、父親とドライブをする機会があった。二人で車に乗って何処かに行くのは、東日本大震災の際に旅先で被災した姉を迎えに行った時以来、およそ5年ぶりのことだった。 ドライブと言っても、街の和菓子屋まで地元の銘菓を買いに…

記憶の棚のスノードーム

喫茶店では普段ブラックコーヒーしか頼まないわたしが、ドトールの温かいハニーカフェオレを飲みたくなる時、季節がまたひとつ前進したことを実感する。 夕方のドラッグストアで、はちみつを手に取った。数日前からはちみつの染みたバタートーストが食べたく…

文鳥と病院通いのお盆

お盆の間、文鳥が卵詰まりになりかけていて、動物病院を行ったり来たりしていた。お医者さんには、「産卵は寿命を縮める危険な行為なんですよ」と少し厳しい口調で言われ、わたしは小さくなってしまった。幸いなことに、二度のカルシウム注射で自然に産むこ…

あなたの価値

Photo by Piero Di Maria あなたの価値はそんなもので決まらない 可愛くない 彼女がいない 内定がない あなたの価値はそんなもので決まらない ロレックスの腕時計をつけている ロエベのバッグを持っている あなたの価値はそんなもので決まらない あの子は言…

雲はグレー いちごは赤

新しい街に引っ越してから二ヶ月が経った。 なんとなくこの街の雰囲気にも慣れてきて、ここがどういう土地なのか、なんとなく掴めてきた。どんよりとした曇り空が似合うちょっと汚いこの街は、上京してから初めて住んだ街にどことなく似ている。とはいえ、駅…

クルミのスコーンと幼なじみ

初めて焼いたあの日から、スコーン作りが日曜日の朝のルーティンになり始めている。 misoshiruko.hatenablog.com いままではホットケーキが一番楽だと思っていたけれど、洗い物が案外出るのが難点だった。それに比べて、スコーンは洗い物が圧倒的に少ない。…

SUUMOタウンに寄稿しました(出身地・茨城県水戸市について)

なんと、この度、SUUMOタウンに寄稿させていただきました! suumo.jp わたしが住んでいた街として、愛する故郷の「水戸」について書きました。 思わぬところで出身地を明かすことになりましたが、過去の記事で北関東や納豆などのワードを出しているのでもう…

SとMの話

最近、自分はどんな立ち振る舞いをすれば良いのかわからなくなってきた。 都内で医療従事者として働いている友人Mに連絡をした。Mとはお正月やお盆に呑む間柄の、一言で言えば “マブ” だ。Mはダイビングが趣味でよく彼氏とその辺の海に潜っているらしい。高…

スコーンと爆発する民

今日は生まれて初めてスコーンを焼いた。 「雑さが命」というフレーズがあまりにも魅力的で、迷わずにそのレシピを選んだ。ズボラなわたしにぴったりだ。 バターを入れる順番を間違えたし、卵も半分でいいのに中途半端に残ると面倒だからと全部ぶち込んだり…

緊急事態宣言の前夜

夕飯には仕込んでおいたにんにくと生姜たっぷりの唐揚げに大根おろしと天翔の柚子ポン酢を合わせて食べた。身体が薬味を欲している。 明日にも、緊急事態宣言が出るらしい。 本当は昨夜のうちに買い出しをしておきたかったのだけれど、近隣の小さなスーパー…

明日、遺書を書こうと思う。

ほんの3ヶ月前には、令和2年の年賀状を嫌々ながらも書いていたところだった。当たり前のように毎日が続いていると思っていたのに、蓋を開けてみたら、そこにあったのは想像を絶する日々だった。 富士山に登るとき、海外旅行に行くとき、危険な地域に行く際や…

人間関係の雪解けには日にち薬を

「3年間」に大きな意味合いを感じているのは、わたしだけだろうか。 6年・3年・3年……義務教育が3の倍数で続いていくことから、自然と染み付いたものなのだと思う。3年間で次のステージにあがる、というイメージが強い。「3年は我慢」というのはきっと、昔か…

桃の節句の悲劇

(一部センシティブな内容を含みます。ご注意してお読みください。) 伯父の死を境に、どうもそんな気分になれずぱったりと辞めてしまったけれど、一時期、お花屋さんに寄って旬の花を買っては、キッチンや洗面台に飾るのにハマっていた。 一番好きなお花は…

はてなブログを始めて一年が経った

はてなからメールが届いた。この前も同じようなメールが来ていたが、「しばらく更新されていませんがブログを書いてはいかがですか?」という、微力ながらも圧力を感じる内容のリマインドだったので、少し心臓に力を入れてからメールを開封した。 よかった。…

駄作チョコレートのラストチャンス

小学生の頃から、お菓子作りには全く興味がなかった。姉は器用に市松模様のアイスボックスクッキーやトリュフ、ブラウニーなど「お菓子作り」と胸を張って言えるようなスイーツをよく作っていたが、一方のわたしはコタツでぬくぬくしながら「よくやるなあ」…

そうだ 青春18切符で行こう。

聞いてもいないのに、良いとか悪いとか、それは合ってるとか間違っているとか、勝手にジャッジしてくる人がいる。何を見てそう思うのか、どうしてあなたが判断するのかさっぱり分からない。審判に強い憧れでもあるのだろうか。限られた情報だけで判断するこ…

弾丸金沢旅 〜流動的なサードプレイス〜

金沢旅行記の続きを書きました。前半はこちらから。 misoshiruko.hatenablog.com * 喫茶店の窓から射す西日がかなり強くなってきた。日没まであと1時間くらいだろう。 本を読みきったタイミングで店を出る。 500円でバスの1日周遊きっぷを買ったけれど、結…